四足歩行ロボットの価格比較|点検での活用事例と選び方【2026】

四足歩行ロボット(ロボット犬)の価格を円換算で比較しました。約24万円の小型機から1,000万円を超える点検用まで。Unitree・DEEP Robotics・Boston Dynamics・ANYboticsの主要機種と、プラント・変電所・建設現場での点検事例、選び方をまとめています。
四足歩行ロボットは、人が入りにくい場所や長い距離を歩いて点検する用途で導入が進んでいます。価格は研究・教育向けの小型機と、防水・防じんや自動充電を備えた点検用で大きく分かれます。この記事ではPhysical AI Laboのカタログから主要機種を比べます。
価格はすべて目安です。公表価格を1米ドル150円などで換算しています。点検用はセンサー・自動充電・導入作業を含む構成で見積になるのが一般的です。
価格帯をひと目で見る
四足歩行ロボットの価格の目安(円換算・安い順)
- Go2 ・Unitree Robotics約24万円〜68万円
- Jueying Lite3 ・DEEP Robotics約84万円〜215万円
- Spot ・Boston Dynamics約1,118万円〜
- B2 ・Unitree Robotics約1,585万円〜
- ・数十万円:Unitree Go2など。研究・教育・プログラミング学習向け
- ・80万〜200万円台:DEEP Robotics Lite3など。研究や小規模な実証向け
- ・1,000万円以上・要見積:Boston Dynamics Spot・Unitree B2・DEEP Robotics X30・ANYmalなど。防水・防じん・自動充電を備えた業務の点検向け
主要機種の一覧
| 機体 | メーカー(国) | 価格の目安 | 根拠 | 状況 | 出典 |
|---|---|---|---|---|---|
| Go2四足歩行ロボット | Unitree Robotics(中国) | 約24万円〜68万円 | メーカー公表価格 | 量産中 | 確認 |
| Jueying Lite3四足歩行ロボット | DEEP Robotics(中国) | 約84万円〜215万円 | 販売店の掲示価格 | 出荷中 | 確認 |
| Spot四足歩行ロボット | Boston Dynamics(米国) | 約1,118万円〜 | 報道ベース | 量産中 | 確認 |
| B2四足歩行ロボット | Unitree Robotics(中国) | 約1,585万円〜 | 販売店の掲示価格 | 出荷中 | 確認 |
| ANYmal四足歩行ロボット | ANYbotics(スイス) | 要見積 | 要見積 | 出荷中 | 確認 |
| ANYmal X四足歩行ロボット | ANYbotics(スイス) | 要見積 | 要見積 | 出荷中 | 確認 |
| Jueying X30四足歩行ロボット | DEEP Robotics(中国) | 要見積 | 要見積 | 出荷中 | 確認 |
| LYNX M20四足歩行ロボット | DEEP Robotics(中国) | 要見積 | 要見積 | 出荷中 | 確認 |
主要機種の仕様を比べる
| 比較項目 | Go2 | Jueying Lite3 | Jueying X30 | Spot |
|---|---|---|---|---|
| メーカー | Unitree Robotics | DEEP Robotics | DEEP Robotics | Boston Dynamics |
| 形 | 四足歩行ロボット | 四足歩行ロボット | 四足歩行ロボット | 四足歩行ロボット |
| 状況 | 量産中 | 出荷中 | 出荷中 | 量産中 |
| 価格の目安 | 約24万円〜68万円メーカー公表価格 | 約84万円〜215万円販売店の掲示価格 | 要見積要見積 | 約1,118万円〜報道ベース |
| 身長・高さ | 40cm | 40.6cm | 69.5cm | — |
| 重さ | 15kg | 12kg | 56kg | 33.8kg |
| 自由度 | 12 | 12 | 12 | — |
| 可搬重量 | 8kg | 5kg | 20kg | 14kg |
| 稼働時間 | 2時間 | 2時間 | 4時間 | 1.5時間 |
| 主な用途 | 大学の研究・教育・施設の巡回点検の試行・展示・エンタメ | 大学・高専の教育・歩行制御の研究・イベント演出 | 変電所・電力設備の点検・ケーブルトンネルの巡回・工場・キャンパスの警備 | プラント・変電所の巡回点検・建設現場の進捗記録・危険区域の遠隔点検 |
| 出典 | 公式・報道 | 公式・報道 | 公式・報道 | 公式・報道 |
点検で使うときに必要なもの
業務の点検に使う場合、本体だけでは足りないことがほとんどです。
- ・点検用センサー:熱画像カメラ・ズームカメラ・ガス検知・音響センサーなど
- ・自動充電:充電ステーションに自分で戻れると、長時間の巡回を無人で回せます
- ・防水・防じん:屋外や粉じんの多い現場ではIP規格の確認が必要です
- ・防爆:可燃性ガスがある場所では防爆仕様の機体が必要です
- ・点検ルートの設計と記録の仕組み:どこを何回見るか・結果をどう残すかを先に決めます
点検での活用事例
カタログに載せている事例から、点検に関わるものを抜き出しました。
| 事例 | 機体 | 現場 | 段階 |
|---|---|---|---|
| 鹿島建設(日本・2020年) | Spot | 建設現場の巡回・記録 | 本番運用 |
| 横河電機(日本・2026年) | ANYmal | プラント点検の管理ソフトと統合を発表 | 発表 |
| Petronas(マレーシア・2022年) | ANYmal X | 洋上プラットフォーム・LNG基地など | 実証 |
| RTE(フランス・2023年) | ANYmal | 変電設備の熱・映像・音響データの自律取得 | PoC |
| SP Group(シンガポール・2025年) | X30 | 全長40kmの送電トンネルの自律巡回 | 実証 |
| W.R. Grace(米国) | ANYmal | 化学工場の巡回点検 | 本番運用 |
国内でも展示会でのデモは増えていますが、顧客名つきで常時運用している事例はまだ多くありません。導入を考えるなら、まず1つのルートで実証して効果を測るのが現実的です。
買う・借りる・PoCから始める
- ・買う:研究や小規模な実証なら小型機の購入から始められます
- ・PoCから始める:点検用の高価格帯は、1つのルート・期間を決めた実証で効果を確かめてから台数を決めます
- ・日本の窓口:DEEP Roboticsはエルザ ジャパンが正規代理店で、Lite3は同社の公式ショップで販売されています。Unitreeは複数の国内販売窓口があります
現場の点検ルートを3Dで再現しておくと、段差・通路幅・充電場所を事前に確かめられます。
よくある質問
四足歩行ロボットはいくらから買えますか?
カタログの中ではUnitree Go2が最も安く、公式価格は1,600ドル(約24万円・税・送料別)からです。業務の点検向けは要見積が中心です。
点検に使える四足歩行ロボットはどれですか?
防水・防じん・自動充電・点検用センサーに対応した機体が向いています。カタログではBoston Dynamics Spot・ANYmal・DEEP Robotics X30・Unitree B2などが該当します。
日本で導入している企業はありますか?
鹿島建設が2020年からSpotを建設現場の巡回・記録に使っています。2026年2月には横河電機がANYmalと自社の管理ソフトの統合を発表しました。
この記事で紹介したロボット
画像Go2
約15kgの小型四足ロボット。AIR・PRO・X・EDUの構成があり、研究・教育・巡回の入門機として広く使われる。
画像Jueying Lite3
約12kgの研究・教育用四足。インターフェースを開放し、歩行ロボットの授業や研究、イベント演出に使われる。
画像Jueying X30
IP67・−20〜55℃で動く産業点検用四足。LiDAR4基で自律移動し、自動充電にも対応する。電力・トンネル・プラントの巡回点検向け。
画像Spot
設備点検で広く使われる四足歩行ロボットです。熱画像カメラやLiDARなどのペイロードを載せ、プラントや変電所、建設現場を自律巡回します。